【783節:映画】風立ちぬ:★★★★ [映画(か]
鑑賞記:風は、廻(めぐ)る。
1.作品は廻る
久しぶりに映画ブロガの方々と集う機会があり、映画を肴に酒を呑む機会に恵まれた。
その肴というのが本編の話題である。
その人たちから得られたことばの力が、今私のキーボードを打つ指に力を与えている。
『なんという感性であり、解釈をするのだろう?』
そのことばは力があり、説得力があった。
それはそのひとのもつ厚い経験が言わせていることがよくわかる。
ーー
「風」の谷のナウシカ
から宮崎駿のオリジナル作品は始まり、
「風」立ちぬ
にて現在に至る。
その絵は「宮崎駿の博覧会」のごとくいままでの作品を彷彿とさせる。
立志編の部分で心に残ったこと
に、してもメガネを掛けている人の望みとは、「裸眼で流れ星を見ること」とはね。。
2.モノは回る
ものづくりを自分の生に使おうと決めた人にとって、この作品はこころ穏やかにさせておかない。
どんなものにも様々な思惑と結果がついてまわる。
工業作品だけではない。インフラや文化作品も然り
人がそれでも何かを作り続けていけるのは何故かというのがこの作品を観る人の観点として
必要なこととおもう。何かを作っている人はそれを携えて劇場にお越しください。
(原作者:堀辰雄)
そう
それでもわたしは(あくなき)つくりつづける
のである。
劇場は満席だった。その中央に座り映画の光に照らされたひとの頭は
さながら夜明け前の平原を埋め尽くすかぼちゃ畑
のようだ。そのかぼちゃのひとつとなっていることに心地よさを覚えた。
劇場の醍醐味のひとつである。
3.そして、ひともめぐる。
人は、志を共有できる先輩または後輩に出会える旅をしている。誰しも。
(同輩じゃない。受け、継いでくれるひとを探しているのだ)
庵野秀明の声は次第に作品に溶け込んでいく(ように私には感じた)
本作品には「わたしはこの作品をもって引退する」というくだりがある。
庵野は声だけでなく、たとえば本人の作品でよく効果的に使われる
擬音に人間の声を含ませる
というアイデアなども提供され採用されており、興味深い。
ーー
「次の十年の人」つまりXとはだれを指すのだろうか?
・漸くと現れた弟子(が、一番<ある理由>にしっくりくるが)
・まだ見ぬスクリーンの前に居るだれか
・10年先も何かを作っている(新しい)本人
その答えは、劇場で貴方が判断すればいいことである。そのためにも…
・・ま、大概はそのようにはならないが(きっぱり
校了
【777節:映画】崖っぷちの男(原題「Man on a Ledge」):★★★★ [映画(か]
待たせたね。
鑑賞記:ひとのいうこと。「信ずるか?」否か?
サム・ワーシントン。ワーシントンじゃなくてニューヨークにて熱演。アバター臭は完全に消し込み。さすがハリウッドアクター(笑
…朱色会、再び始めました。よろしく。
「崖っぷちの男」なんて邦題もう使われているかと思ったけど、意外と使われていないんだね。
監督はこのヒト。アスガー・レス。
1.それは、なぜ?:弟が職人だったから。
2.それは、なぜ?:彼女が失敗していたから。
3.それは、なぜ?:恋人が悪童だったから。
・・・長年の仕事が、その人を造り、そして意味と深い根拠を見出す。他人に対して。
つまるところ、人の仕事とは、3種類しかない(きっぱり。
ひとつ。他人に、悦び(ラピュタ)を与える。
ひとつ。他人の苦しみ(Pain)を取り去る。
そして、もうひとつ。上記2つの人を育てる。
ずっと、ずっとひとつの仕事に取り組んでいる人は周りから認められ「信」頼されるのである。
Q。貴方はどれ?
・・・すべての人に、仕事の「誇り」を。
校了。お勧め致します。是非劇場でご覧になってください。
P.S ズルは(全てのまっとうな目を持つ)関係人にバレる。…ズルはイカンよ。(←?誰にいってんだろね俺。
(エド・ハリス。枯れたなァ)
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いいレビュー。ではまたお会いしましょう。それじゃまたいつか。
他のヒトのイケン。
【2011-44th】恋の罪:★★★★ [映画(か]
鑑賞記:雨、のち薄曇り。
いや~、生き延びてよかったなー。こんな映画に巡り会えるんだから。
「優等生監督だらけ」となった日本映画界だけど、
・・・いたね。アウトロー。
1.乳房の大きい女
倫線を超える勇気と、「開放」の代償
2.高貴なる存在と、闘い続けた女
女優とは、「おのれの内面を曝け出したい」という欲望を抱えているものなのだろうか?
おんなの化粧とは、「裏モード」発動?
・・・裏と表、その判別は、相手次第である。
3.<立ち位置>が定まらない女
こころまで裸になっていないのは彼女だけ。。次回に期待します。
映画とは、男から見える「女の研究成果」とも云える。踏み込んだテーマが女性の真相というか深層を照らしている作品だ。
こころが薄曇りの女性は、ご覧になってみてください。おひとりでね。二人以上だとエライことになる。
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この作品を観ておもうことは近年の作品にはない人間に対する踏み込みの深さと云える。
人間とはある程度汚れていくもの
キレイな人間だけが出演するキレイな映画も心は清々しくなることはあるが、
鑑賞後一抹の不満がのこる理由がわかった。この作品を観て。
この映画は、わたしのもやもやに応えてくれた
この作品は、<優等生たち>に少なからず影響を与えるだろう。
校了。
【2011-39th】コンテイジョン(原題:CONTAGION):★★★ [映画(か]
「コンテイジョン:CONTAGION」を鑑賞した。
鑑賞記:ワクチンの「順番」
1.ハリウッド臭をみごとに消し込んだお歴々の演技力
・・・は見事だね。そう。いつも映画俳優にウィルスが罹るが、実のところそうではない。
「あたす、ハリウッド。」
「おいら、ハリウッド。」
殆どの米国産のムービーはともかくもハリウッド臭が強すぎて困る。がしかしこの映画では・・・ 一般人に身に降り懸る事態をよく演じていると云える。
2.話はありきたり
人とヴァイラスの戦いの歴史は長い
ひとつ、どんな環境にも順応し、
ひとつ、強力な繁殖力を持ち、
ひとつ、喰えると解るととことんまで食い尽くす。
・・・まるで何かみたいだね~何かに似とるな。
3.接触と組み合わせにより繁栄するのはどちらも同じ存在
・・・という主旨がこの映画の「根底」にある(←台無し。
ハリウッド俳優たちのオーラの消しこみ方が一番の見所かも。
ねむい。おそい。ねる
校了
【2011-38th】カイジ2~人生奪回ゲーム~:★★★ [映画(か]
カイジ2を鑑賞した。主役はあの「沼」楽しみだね。あとは「ざわざわ」をどう料理するのかな?と興味はつきないねこの作品は。。。
鑑賞記:かっこいい役より、情けない役の方が数段難しい
カイジの魅力は何か?
というと仲間を大切にしながら純粋で破天荒な才能を発揮するかっこいいカイジと、
どうしようもなく卑屈な博打打ちとしてとてつもなくしょうもないカイジが
一人の人物に同居しているところであると思う。この対比演技ができるのかどうか?
カイジだけではない、利根川しかり、沼の支配人(一条)しかりである。
この役に、3人の演技の手練が挑んだ。
演技とは、感情の再現であるという。であればどれだけ<現実の芸能界にて泥水を啜ってきたきた>のか?
それがこのような作品で役を演るときに発揮される(きっぱり
結論からいいますと
藤原竜也<伊勢谷友介<<香川照之となった。つづききはまた。
(つづく
1.男優の布陣と比べると・・・
由里子。お前。。。まだまだだなぁ~
まだまだだなァ~
まだまだだなあ~~(こだまでしょうか←?
もっと汚れろ(←?
お嬢ちゃんにはちょっと辛い役でした。今後に期待します(きっぱり
2.原作通りの進行は安心して観られるが、捻りは欲しい
ともかくもこの映画は原作しっている人が多いと思うので
原作通りにやるのは定石なんだろうなとは思う。
3.楽しみにしていた「卑屈シーン」は、やや不発
どうしても優男たちの照れがヴェールとなって<かっこいい卑屈>といふよく分からないものになっているのは残念だ。つまりはちやほやされ過ぎて「卑屈」が分からんのだろう。。仕方がないな。撮り直さなかった監督に全責任がある。
ざわざわもなしorz...それで、星3つにしました。
でもカイジファンなら観れるかな?
とは思います。 ま、普通に盛り上げって面白いよ。
ざわざわは3に期待(しつこい。
校了。おやすみ。