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【2009-49th】さまよう刃:★★★ [映画(さ]

鑑賞記:<裁判前の話>は、語るのが難しい

閉幕後、長くて、つまらない演説を聴いたような感触が残る。
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一言で言って「面白くない」

マジメるな話でも、面白くできる。この映画は、その道をはずしている。

面白くなかった映画を評することは、苦痛を伴うものだ。
だから、ここでやめでもいいのだは思う。読者の時間を奪う権利には私にはないし・・

と思う自分とは裏腹に、力強く私の指はキーボードを叩いている。

なぜかというと「人間が人間を裁くという主題」につき、この作品は
私の倫理観と対立しているからだ。
因みに私は「死刑肯定派」だ。ただし擁護派ではないし、「私刑賛成派」ではない。
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1.だらだらとした進行
作品としての評価から
非常にのったりとしたペースで、しゃべるのが苦手な人の話をじっくりと黙って聴いている
感覚になる
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2.主役の演技は良い
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寺尾さんの演技は(予想通りではあるが)役柄をコントロールした安定した演技が
好感触だ。

対して、他の登場人物の行動原理や人物表現が浅く、よく見えない。
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3.人が人を裁ける最低条件

社会的な人間に「仇討ち」が許されないのはなぜか?
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この映画はあまり明快な答えが受け止められない。
復讐者のこころの深層もよくわからない。
作品の中の「行動」の善悪が、作品として区別して表現されていないのだ。
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『どうとでも観客の皆さんが受け取ってください』
ではダメなのだ。観客は自分のもつ倫理観を比べ合わせて作品の主題と対立する。

本作品の制作者たちはそこがわかっていない。紋切り型の絵が続く。
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だが、映画の体はなんとか維持している。音楽はいいよ。

校了

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Yahoo!映画ベストレビュー(と、言うか私の印象にすごく近い
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id334421/rid44/p1/s0/c2/

次点

http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id334421/rid33/p1/s0/c12/

===

資料1

資料2

そして、資料3
 


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コメント 2

ku−san

見るのやめておきます。
by ku−san (2009-10-11 08:39) 

朱色会

端的に言うと、この映画は「観客に対する救い」がありません。本はどのページでも読者は止め、そして再開ができるわけですが、映画はそれができないのです。
by 朱色会 (2009-10-11 10:33) 

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